パリ・ユネスコ本部に於いての『奇跡の海』展の主催をさせて頂きましたことは、この上ない栄誉であり心からの歓びとなりました。

伊東昭義の際立った芸術性とその作品は、個展期間中に開催されたワールドオーシャンズデイを始め、その他、全ての催しの統合とも言える展覧会になりました。フランスの高名な海洋学者ジャック・イブ・クストーは次のような最高の賛辞を残しています。それは、正に貴殿のこの度の功績を讃えているようです。

『愛するものを守る人は、人々に海を愛することを教え伝えることが出来る。そして、自らもまた、その人々を賞賛出来るのである』

貴殿の展覧会における高度な芸術性のお陰で、世界中から集まってきた参加者や国王や政府関係者たちは、貴殿の『生命感にあふれた色彩世界』に迎えられ、海の真の美しさに感動しておりました。また、多くの作品によって、海中世界の美しさを再確認し、環境保全を促進出来ることを確信させられました。それは『芸術の持つ力』であったと思います。

伊東昭義の芸術を通した海への誠実な取り組みと、美しい海を保護して行こうという貢献に心よりお礼申し上げます。私を含めた組織は、貴殿をユネスコに招聘させて頂いたことを本当に嬉しく思いました。これからも、ユネスコ他、世界の何処かで素晴らしい展覧会が繰り広げられることを希望します。

最後になりますが、貴殿のユネスコへの貢献に対しまして、お礼申し上げますと同時に最高の敬意を表したいと思います。心より今後のご健勝とご発展をお祈りしています。

展覧会開催後の書簡より