原野に佇む一人の少年がいた。
地平線の彼方には、不毛の地に都会という名の蜃気楼が広がっていた。
少年は大人へと一筋の光を求めて、天使と悪魔と共に駆け抜けて行った。
美しく華やかで四季のあった時代の自然
『美術写真』という新ジャンルを確立させた伊東昭義が、東京都立「石神井公園」の鳥たちをモチーフに芸術作品として記録した作品集。
美術家として世界的に活躍する伊東昭義。伊東は「海中の色彩の発見者」と評され、海中世界を芸術に昇華させ『美術写真』という新ジャンルを確立させた。本書は、伊東が、海中から地上世界へと焦点を転じた新たな作品集である。
タイトル『公園の天使たち』の公園とは東京都立「石神井公園」のこと。三宝寺池と石神井池の二つの池を中心とした風致公園で、武蔵野の面影を色濃く残す「自然公園」として知られている。
伊東は、1997年から愛犬と毎日欠かさず公園に散歩に出かけ、季節の移ろいを肌で感じその感動をカメラに収めていった。公園の全ての生きものたちは、けがれのない「天使たち」であった。
本書は、原発事故以前、気候変動以前の、人々の心にゆとりのあった時代の「美しく華やかで四季のあった時代の自然」を、芸術作品として記録した作品集である。
美術家として世界的に活躍する伊東昭義の集大成的作品集。
彫刻の傍ら海中の美の探求者となった伊東は、やがて「海中の色彩の発見者」と評されるようになり、海中世界を芸術に昇華させ『美術写真』と言う新ジャンルを確立させた世界でただ一人の作家となった。
それらの作品世界は「偉大な自然の力」と「人間の創造力」の結晶を純粋美術のカテゴリーに封じ込めたものであり、その先駆者としての芸術性は多くの人々に感動を与え続けており、欧米の『国立ミュージアム』において個展を開催し国際的評価を得てきた。
2015年、伊東昭義は『ユネスコ』(国連・教育・科学文化機関)にスペシャルゲストとして招聘され個展を開催し多大な功績を残すことになった。伊東はユネスコ加盟国195カ国からワールドオーシャンズデイの会議に参加した国王や政府代表者、有識者を含め約1200名の人々の注目を集め絶賛されることになり、さらには、国際性豊かなユネスコ職員2000名や、ユネスコ大学の学生、ユネスコ保育園の園児、それに一般参加者を加え『地球が愛おしくなる』と言わせるほどに、大きな感動を残すことになった。
それは芸術の持つ力が世界を一つに結ぶ出来事となった。
本書はそのユネスコ展における感動を作品集として広く伝える一書である。
サンゴ礁を舞台に生き物たちの幻想的な饗宴が始まった。龍宮の海が見せる景観は人々に感動と不思議と安らぎを与え、生命起源の記憶の中へと引き込まれて行くだろう。
海には、地上にある総ての色彩が揃っていた。海中の色彩の発見者である伊東昭義は、さらなる美の探求者となって漂泊の旅に出た。待ち受けていたのは想像を超えた驚きと感動の龍宮の海である。
海は生命の神秘と、あふれるような彩りの造形でみたされている。瑠璃色の潮流におだやかな陽光が差し込むと、光を得た魚たちはまぶしくせめぎあう…。驚きと歓喜に満ちた沖縄の海中世界を伝える写真集。
美術家、美ら島沖縄大使、WWF会員。日本大学芸術学部美術科卒業後、彫刻家として多くの立体造形を発表。近年は沖縄を中心に世界各地の海を撮影しアートに昇華させ、写真美術という未踏の領域を確立させた。2005年のスミソニアン美術館展をはじめ、展覧会、著書多数。